試乗記



新しい車はマツダの「トリビュート」を買うことに決定した。
男も４０を過ぎ、子育ても一段落し「さぁ、これから自分の人生をどのように楽しもうか！」って時に選ぶ車の判断基準は意外と難しい。
それはまさにこれからの人生をどのように生きていこうかということでもあるし、選ぶ車にによって人間性までもが問われてしまうくらい重要な問題なのだ。
てことは、ワタシの人生はこれからもいい加減な物らしい・・・。

そんなワタシが今回の車買い替えに関して求めた条件とは。

�@クロカンタイプの４駆であること �Aおっさんらしいデザインであること �Bやたらと走っていない車種であること

�@と�Aの条件だけでかなり絞り込まれるはずと思ったら各当する車種が思い浮かばない。
もともと４輪駆動車なんて乗り物は「行動力や躍動感」などを連想させる物なのでおっさんらしいデザインで作ったら売れるはずが無いわけだ、・・・当然のことか？
さらに�Bの「やたらと走っていない車種」なんて条件を付けたらこれはもう皆無で、そんなアホな車を作るメーカーなんてあるわけが無い。
カー雑誌を数冊購入し端から端まで見てみたがそれでもめぼしい車種は無い。
逆に�Bの「やたらと走っていない車種」だけを条件に選んだ場合、超成金４駆を買えばよいわけだが今回の買い替えは急なことだったので資金不足のため断念した。
インターネットで各自動車会社のＨＰを「お気に入り」に登録しＳＵＶのラインナップをすべて検索しやっと見つけたのがこのトリビュ−トだった。
「ワ、ワタシの求めていたのはこの車だ・・・・。」
そういえばちょっと前までテレビコマーシャルしてたような記憶があるが定かではない。
しかし今まで街中で走っているのを見たことが無い、いや、走っていても気が付かなかっただけなのかもしれないがそのような街に溶け込んでしまうような車のデザインを意図的にしていたとしたら大したものだ。
昨年であればカー雑誌なんかにも各車比較やインプレなんかも載っていたのかもしれないが最近のカー雑誌で取り上げているものはほとんど無いようだ。
インテリアや装備なんかを詳しく知りたくて早速マツダの営業所に出向きカタログを入手することに。
各グレードの排気量や装備などを見たうえで最上級モデルの「ＧＬＸのＬパッケージ」という本皮シート・サンルーフ・クロームメッキの施されたアルミホイール・センターコンソールを装備した物を購入しようと見積もりまで出してもらったのだが「ウォークスルーが出来るようにコラムシフトにしたのならセンターコンソールはいらんじゃろう」と思い、営業マンに外してくれといったらパーキングブレーキの位置が変わってしまうので無理とのこと、「・・・ではちょっと検討させていただきます」ということになった。
それから数日後マツダのＨＰをチェックすると「特別仕様車のフィールドブレークが１５００台限定で発売」と出ていたので営業マン（←課長さんなんですが・・）に電話で聞くと「えっ、そうなんですか？」と言う答え、電話の向こうではちょっとあせっている様子「折り返し電話させていただきます」ということで一度電話を切ると数分後にまたベルが・・。
「すみません、発売されてました、すぐにカタログをお持ちします」とのこと、営業マンよりも早い情報を手に入れることが出来てしまうインターネット恐るべし、です。
「展示車及び試乗車が営業所にないのでマツダのレンタカー屋にご案内します、お迎えに伺いますので実際に乗ってみたうえでぜひご検討を・・。」という営業マンの熱意に動かされ試乗をすることに。

まず第一印象として「ちゃっちい・・。」今乗ってるパジェロのエクシードモデルはこれでもかというくらいゴージャスな装備なのでこの車の運転席に座って見渡した感じはちょっとさびしいような気がするなぁ・・。
もっともレンタカー屋にある車ゆえに排気量も２０００ｃｃのカタログ上でも下のほうのモデルなので仕方がないかもしれないが・・。
まずコックピットだがセンターにオーディオとエアコンの噴出し口＆ツマミ類、運転席正面にはメーター類と標準的な配列、最大の特徴はコラムシフトを採用していることだろう。
そしてコラムシフトの恩恵でウォークスルーが実現している。
ワンボックス車には興味が無いがウォークスルーに関してはあればかなり便利なのでないかということは容易に想像できる。
実際にシートに座ってみると運転席と助手席の間の空間が何となく間が抜けたような感じがする、ワタシは運転中にシフトノブに手を乗せているのが癖なのでこれからどうしたらよいのだろうか・・・、これも慣れの問題だろうか？
雨の日の釣りやドライブで荷室の荷物を車の外に出ないで取り行ったりできることはありがたいことだ。
そして動力性能だが、試乗した車が２０００ｃｃの２駆ということもありお世辞にも良いとは言えない。
アクセルをゆっくり踏み込めばギヤが変速する際のショックも少なくそれなりの反応をしてくれるのだが急に踏み込むと低速ギヤで車体を引っ張るので甲高いエンジン音がかなり気になる。
２駆の場合は前輪駆動の特性からか加速時にシートに背中が押されるような体感的な加速感は無い。
１．５トンの車体を引っ張るには２０００ｃｃではやはり非力なようだ。
燃費などを考えて２０００ｃｃの４駆にしようかと思っていたところなので、逆に２０００ｃｃを試乗することで営業マンのワナにはまったらしく結局Ｖ6、３０００ｃｃの４駆を注文することに・・・。
冷静に自己分析するとこの車のことを過大評価し過ぎているのではいかと思われるふしがある。
後は実際に納車された車を運転してみて吉と出るか凶と出るかだな・・・・・・・。