パソコンのハードディスク増設計画のための下見に秋葉原の某電気店に行ってきました。
色々と比べてみたのですが、今ＭＯのインターフェイスとして使っているボードが「I・Ｏ ＤＡＴＡ」の物なので同じメーカーの方が何かと安心だと思い「I・Ｏ ＤＡＴＡ」製の物にしぼって見ていきます。
ＳＣＳＩ対応で４０ＧＢが実売価格３万円前後です、ハードディスクも安くなったものです。
ただ私のパソコンに挿してあるＳＣＳＩボードがちゃんと対応しているかどうかの不安もあるので家に帰ってから説明書をもう一度確認することにしました。
エスカレーターで下の階に降りるとソフトを扱っているフロアです、暇だったのでゲームソフトを扱っているコーナーに行ってみました。
そこでマイクロソフトで出している「ミッドタウンマッドネス」という３Ｄレーシングゲームと出会うことになるのです。
「ミッドタウンマッドネス、渋滞にセイ・グッバイ」泣かせるコピーじゃありませんか。
箱の裏を見てみるとなんと「ムスタングファーストバック」が跳ね上げ橋をジャンプしているところのイラストが描いてあります。
「ムスタングファーストバック」なんていったら子供の頃憧れた車のひとつです。
７０年代に見たスティーブ・マックイーンの映画「ブリット」にも出てきました。
スティーブ・マックイーンもカッコ良かったけどＶ８エンジンから叩き出されるゴロゴロと腹に響く排気音にも痺れたものです。
そういえば、あのカーチェイスのシーンが見たくてわざわざビデオを買ってしまったことを思い出しました。
「あのムスタングを駆ることが出来るなんて・・。」
次の瞬間そのゲームソフトを持ったままレジの前に並んでいたのは言うまでもありません。
家に帰ってから早速パソコンを立ち上げ「ミッドタウンマッドネス」のＣＤ−ＲＯＭを挿入します。
ゲームモードはシティドライブ、タイムトライアル、チェックポイントレース、サーキットレースの４種類です。
レースの種類はともかくムスタングを駆ることが目的なのでシティードライブをセレクトして次の「車の選択」に進みます。
順送りにしながらムスタングを探したのですがありません。
「そんな・・・。」
説明書を読むとステージクリアをしないと使えるようにならないようなことが書かれています。
「ということは、レースをしろということか、よーし、受けて立ってやろうじゃないか！」
かくして戦いの日々が始まったのです・・・。
モニターの中の車（ワーゲンビートル）の運転はキーボードの方向ボタンでします。
↑前進、↓バック、→右、←左です、↑の前進はいいとして左右のハンドル操作がめちゃくちゃ難しいのです。
高速で走行中に少しでも押し過ぎるとスピンしてしまいます。
「ゲームパットを買えということか・・・・、これはマイクロソフトの罠だ」
次の週また秋葉原に行ったのは言うまでもありません。
ＵＳＢ接続のゲームパッドです。
「ＵＳＢって便利ですねー、パソコンを立ち上げた後で繋いでも使えるんだから・・。」
早速使えるように設定してチェックポイントレースに挑みます。
「グワッシャーン」クラッシュするワーゲンビートル
「ぜんぜん変わらん、キーボードと・・・・。（泣）」
何とか３つ目のステージをクリアしたのですが、使えるようになったのはバスです。
「一体どこまでおちょくったら気が済むんだー！」
次の週も秋葉原に行ったのは言うまでもありません。
もちろん「ステアリングホイール」を買いにです。
今まで気にして見たことが無かったのですがステアリングホイールもピンからきりまであります。
ただハンドルが切れればいいという訳にはいかないのがこだわりを持ったおじさんなのです。
「フォースフィードバックホイール・・・、なんじゃこりゃ？」
フロアのスタッフに聞くと何でも路面の状況やクラッシュした時に衝撃が帰ってくるそうです。
「別にクラッシュしたくてしてる訳じゃないけど面白いかも・・、ニヤ」
次の瞬間「フォースフィードバックステアリングホイール」の大きな箱を抱えてレジの前に並んだのは言うまでもありません。
１９０００円なり、ソフトがハードの市場を動かすということを身を持って体験したのです。
「フォースフィードバックステアリングホイール、ＵＳＢだからすぐ遊べる」
箱に書いてある通りでパソコンに繋いだらすぐに認識します。
しかもこの「フォースフィードバックステアリングホイール」はハンドルの部分はパソコンデスクに固定できるようになっていて、アクセル、ブレーキはコードで繋がっていてちゃんと足で操作するのです。
早速プレイしてみます。
ハンドル操作はクイックでありながら、路面の状況によっては重くなったり、歩道に乗り上げたりすると衝撃が伝わってきます。
高速走行中でも微妙なハンドル操作をすることが出来るのでスピンすることもなくなりました。
「ふ、ふ、ふ、これでムスタングファーストバックは私の物だ」
５つ目のステージクリアをし「セレクト・カー」の中にムスタングファーストバックが加わったのは数日後のことでした。
実際に運転してみると実車は６０年代後半のものだけあって路面の追従性に時代を感じます。
ゲームでありながらその辺のところも忠実に再現しているところはさすがだと思いました。
「技術の進歩とは素晴らしいものだ」と感慨にふけっていると・・。
「ミッドタウンマッドネス２」が１２月発売とパソコン雑誌に出ていました。
「発売したらすぐ買うぞー！」
そして数週間後
今私の手元には買ったばかりの「ミッドタウンマッドネス２」のＣＤ−ＲＯＭがあります。
「完全に負けました、これはマイクロソフトの罠です」
綺麗なグラフィックを再生するためにパソコンの性能が足りないのです。
グラフィックの品質を落とすとつまらないし、逆に上げると動きがギクシャクしてしまいます。
たかがゲームのためにパソコンの買い替えを検討するはめになろうとは・・・・・。
ソフトがハードの市場を動かすということを身を持って体験したのです。